年金の平均受給額はいくら?男女別・年齢別・夫婦の場合を厚労省データで解説
厚生労働省が公表する「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和6年度末現在)によると、厚生年金(第1号)の老齢年金の平均月額は151,142円、国民年金の老齢年金の平均月額は59,431円です。この記事では、この公的統計にもとづいて男女別・年齢別・夫婦の場合の平均受給額の目安をまとめます。
年金の平均受給額はいくら?(結論)
厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和6年度末現在)によると、老齢年金の平均年金月額は次のとおりです。
| 年金の種類 | 平均月額 | 年額換算 |
|---|---|---|
| 厚生年金保険(第1号)老齢年金 | 151,142円 | 約181万円 |
| 国民年金 老齢年金 | 59,431円 | 約71万円 |
※厚生年金の平均月額には、併給する老齢基礎年金の額を含む。年額は月額×12で単純換算した目安。出典:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」令和6年度。
厚生年金は会社員・公務員として働いた期間の給与にもとづく報酬比例部分と老齢基礎年金の合計、国民年金(老齢基礎年金のみ)は納付期間だけで決まります。会社員として厚生年金に長く加入していた人ほど、平均額は高くなる傾向があります。
男女別の平均受給額
同資料の受給権者ベースの統計(令和6年度末現在)では、男女で次のような差があります。
| 厚生年金(第1号) | 国民年金 | |
|---|---|---|
| 男性 | 169,967円 | 61,595円 |
| 女性 | 111,413円 | 57,582円 |
出典:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」令和6年度(参考資料3・4、男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数の平均)。
厚生年金で男女差が大きいのは、現在受給している世代の女性に、会社員として働いた期間が短い、あるいは第3号被保険者(専業主婦・主夫)として国民年金のみに加入していた期間が長いケースが多いためです。国民年金(老齢基礎年金のみ)は納付期間で決まるため、厚生年金ほどの差は出ません。
年齢別の平均受給額(厚生年金)
厚生年金(第1号)の老齢年金受給権者を年齢別に見ると、次のようになります(令和6年度末現在)。
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 60歳 | 102,162円 | 87,483円 |
| 61歳 | 106,659円 | 92,097円 |
| 62歳 | 111,783円 | 94,706円 |
| 63歳 | 114,507円 | 59,209円 |
| 64歳 | 96,980円 | 55,371円 |
| 65歳以上 | 173,033円 | 114,797円 |
出典:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」令和6年度(表12・表13、老齢年金受給権者の平均年金月額)。
64歳以下が65歳以上より少ない・年齢間で上下するのはなぜ?
特別支給の老齢厚生年金は、老齢基礎年金にあたる「定額部分」の支給開始年齢が段階的に引き上げられており、64歳以下は主に報酬比例部分のみを受け取っている人が中心です。また支給開始年齢自体も年々引き上げられているため、各年齢の受給権者数・構成が年度によって変わり、単純な右肩上がりにはなりません。65歳以上になると老齢基礎年金が加わるため、平均額が大きく上がります。
夫婦の場合の平均受給額
夫婦の年金額は、それぞれがどの年金に加入していたかの組み合わせで変わります。上記の全国平均額を単純に足し合わせると、次のような参考値になります。
| 組み合わせ | 合計(月額) |
|---|---|
| 夫婦とも厚生年金(男性平均+女性平均) | 281,380円 |
| 夫:厚生年金/妻:国民年金のみ | 227,549円 |
| 夫婦とも国民年金のみ | 119,177円 |
※上記の男女別平均額(厚生年金:男性169,967円・女性111,413円、国民年金:男性61,595円・女性57,582円)を機械的に足し合わせた参考値です。実際の世帯の受給額は、それぞれの加入記録によって異なります。
手取りにするといくらになる?
年金額から額面どおりに受け取れるわけではありません。65歳以上で一定額以上の年金を受け取る場合、介護保険料・国民健康保険料(または後期高齢者医療保険料)・住民税・所得税などが天引き(特別徴収)されます。上記の平均額から実際の手取りを知りたい場合は、年金の手取り計算機に月額または年額を入力すると、天引き後の概算を確認できます。
自分の受給額を試算するには
この記事の数値はすべて全国の受給者・受給権者を平均した参考値です。自分の年収・加入年数にもとづいた概算を知りたい場合は、年金受給額シミュレーターで、平均年収・加入年数・受給開始年齢を入力すると、繰り上げ・繰り下げによる増減額まで含めて試算できます。正確な金額は「ねんきん定期便」または「ねんきんネット」でご確認ください。
受給額の分布(月額階級別)
平均額だけでなく、実際にどのくらいの月額の人が多いかを見ると、より実態に近い金額感がつかめます。厚生年金(第1号)は月10万〜20万円台に受給権者の約6割が集中し、国民年金は月6万〜7万円台が最も多くなっています(令和6年度末現在、受給権者ベース・総数16,085,696人/33,454,617人)。
| 厚生年金(第1号)月額 | 人数 |
|---|---|
| 〜5万円 | 約24万人 |
| 5万〜10万円 | 約282万人 |
| 10万〜15万円 | 約502万人 |
| 15万〜20万円 | 約499万人 |
| 20万円〜 | 約303万人 |
| 国民年金月額 | 人数 |
|---|---|
| 〜5万円 | 約689万人 |
| 5万〜6万円 | 約641万人 |
| 6万〜7万円 | 約1,716万人 |
| 7万円〜 | 約300万人 |
※1万円刻みの階級(厚生年金)・資料の階級区分(国民年金)を合算した概数(万人未満四捨五入)。出典:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」令和6年度(参考資料3・4)。
よくある質問
Q. 年金の平均受給額はいくらですか?
A. 厚生年金保険(第1号)の老齢年金の平均年金月額は151,142円(年額約181万円)、国民年金の老齢年金の平均年金月額は59,431円(年額約71万円)です(いずれも厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」令和6年度末現在、基礎年金額を含む)。個人の加入記録によって大きく異なるため、あくまで全国平均としての目安です。
Q. 男性の年金の平均受給額はいくらですか?手取りはいくらになりますか?
A. 厚生年金(第1号)の男性の平均年金月額は169,967円(年額約204万円)です。ここから所得税・住民税・介護保険料などが天引きされるため、手取りはこれより少なくなります。天引き後の概算を知りたい場合は、金額を入力するだけで試算できる年金の手取り計算機をご利用ください。
Q. 女性の年金の平均受給額はいくらですか?
A. 厚生年金(第1号)の女性の平均年金月額は111,413円(年額約134万円)です。国民年金のみの女性の平均は57,582円(年額約69万円)です。女性は会社員として働いた期間が短い、あるいは第3号被保険者(専業主婦・主夫)期間があるケースが多いため、男性より平均額が低くなる傾向があります。
Q. 夫婦の年金の平均受給額はいくらですか?
A. 夫婦それぞれの年金の種類の組み合わせによって変わります。この記事の全国平均額をそのまま足し合わせた参考値は、本文の表のとおりです。あくまで平均額同士を機械的に足した数値であり、実際の世帯の受給額とは異なります。
Q. 公務員の年金の平均受給額はいくらですか?
A. 厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」は、主に民間企業の会社員が加入する厚生年金保険(第1号)の統計です。国家公務員共済組合・地方公務員共済組合・日本私立学校振興共済事業団(第2〜4号)についても受給者数や年金総額の集計は掲載されていますが、平均年金月額は同資料に公表されていないため、この記事の数値には含まれません。
Q. 年金の平均受給額は年間でいくらですか?
A. 月額を12倍した金額が年額の目安です。厚生年金(第1号)の平均月額151,142円は年額約181万円、国民年金の平均月額59,431円は年額約71万円になります。実際の受給額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。
Q. 自分の受給額を正確に知るにはどうすればいいですか?
A. この記事の数値はすべて全国平均です。実際の受給額は、加入していた年金制度の種類、加入期間、平均年収によって大きく変わります。毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」や日本年金機構の「ねんきんネット」で、自分の加入記録にもとづいた金額を確認するか、年金受給額シミュレーターで概算してください。