年金の手取りは額面の約9割|月10万〜30万円の早見表と計算機

年金の手取りは、額面のおよそ9割です(月10万〜30万円で87.4〜94.5%、65歳以上・扶養する配偶者なしの概算)。年金が額面で月15万円なら、手取りは月約139,908円です。年金は額面どおりには受け取れず、税金と社会保険料(健康保険・介護保険の保険料)が天引きされた「手取り額」を、下の計算機で自分の年金額から概算できます。

年金の手取り額早見表

額面(月)額面(年額)社会保険料(年額)所得税(年額)住民税(年額)手取り(月・概算)手取り率
10万円1,200,000円66,000円0円0円94,500円94.5%
12万円1,440,000円79,200円0円0円113,400円94.5%
15万円1,800,000円99,000円0円22,100円139,908円93.3%
18万円2,160,000円118,800円0円56,120円165,423円91.9%
20万円2,400,000円132,000円6,400円78,800円181,900円91.0%
25万円3,000,000円165,000円34,750円135,500円222,063円88.8%
30万円3,600,000円198,000円63,100円192,200円262,225円87.4%

手取り(月)=(額面の年額 − 社会保険料 − 所得税 − 住民税)÷ 12 です。前提は、公的年金等控除110万円、社会保険料は年金額の5.5%(国民健康保険と介護保険の合計の目安で、実際は市区町村ごとに異なります)、所得税は税率5%、住民税は税率10%+均等割5,000円です。

65歳以上・扶養配偶者なしの場合の概算です。条件(扶養・住所地・介護保険料の段階など)で変わります。あなたの金額は下の計算機で確かめてください。

年金の手取りは額面の何割?引かれるものと、額が増えると割合が下がる理由

表の前提では、手取りは額面の87.4〜94.5%、つまり約9割です。引かれるのは、①国民健康保険料(75歳以上は後期高齢者医療保険料)と介護保険料、②所得税、③住民税の3つです。月10万円・12万円の行は所得税と住民税が0円で、引かれるのは社会保険料だけなので、手取り率は94.5%です。月15万円では93.3%、月20万円では91.0%、月30万円では87.4%と、額が増えるほど手取り率は下がります。社会保険料は年金額に比例して増える一方、公的年金等控除や基礎控除は決まった額までしか引けないため、年金が増えるほど控除で消せない部分が広がり、その部分に所得税と住民税がかかるからです。

夫婦で年金が月20万・25万・30万・35万円なら、手取りはいくら?

夫婦2人の年金の合計(額面)が月20万円なら、手取りの合計は月約189,000円です。下の分け方で仮定した場合の概算です。

夫婦の年金合計(月・額面)内訳(夫+妻・額面)手取り合計(月・概算)社会保険料(夫婦・年額)所得税(夫婦・年額)住民税(夫婦・年額)
20万円夫12.9万+妻7.1万189,000円132,000円0円0円
25万円夫17.9万+妻7.1万231,631円165,000円0円55,430円
30万円夫22.9万+妻7.1万272,234円198,000円23,065円112,130円
35万円夫27.9万+妻7.1万312,396円231,000円51,415円168,830円

社会保険料は、夫・妻それぞれの年金額の5.5%(早見表と同じ目安)を足した額です。

夫婦の分け方は仮定です。妻は国民年金(老齢基礎年金)の満額=年847,300円(月約70,608円。日本年金機構「年金額(令和8年4月分から)」、昭和31年4月2日以後生まれの場合)とし、夫は合計から妻の分を引いた残りとしています。2人とも65歳以上・扶養なしとして、それぞれの手取りを上の早見表と同じ式で計算して足しました。実際の手取りは、夫婦の年金の割り方(妻にも厚生年金がある、妻の国民年金が満額でない)や年齢差、年金以外の収入、配偶者控除で変わります。妻の年金が国民年金だけなら夫が配偶者控除を受けられることが多く、その場合は夫の所得税・住民税が表より少なくなります。上の計算機で「扶養している配偶者がいる」を選ぶと確かめられます。

出典:日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額

年金と家族の情報

ねんきん定期便・年金振込通知書に記載の年額(税引き前)
年齢で公的年金等控除(年金にかかる税金を減らす仕組み)の額が変わります
配偶者控除(税金の負担を軽くする仕組み)を考慮します

手取り年額(概算)

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月額換算 —

天引きされる税・保険料の内訳(年額・概算)

社会保険料(国民健康保険+介護保険)
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所得税
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住民税
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天引き合計
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計算の根拠と出典

出典:国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係

出典:国税庁 No.1199 基礎控除

出典:国税庁 No.1191 配偶者控除

出典:厚生労働省 高齢者医療制度

※制度は改正により変わります。本ツールの計算結果は概算であり、実際の金額とは異なる場合があります。正確な金額は年金事務所・市区町村の窓口、または税理士等の専門家にご確認ください。

計算のしくみ(簡易版)

※本ツールは2026年時点の一般的な制度内容にもとづく概算です。社会保険料は市区町村により大きく異なり、所得控除も個人の状況で変わります。正確な金額は市区町村・年金事務所等でご確認ください。

年金からは何が天引きされるのか

年金からは主に①介護保険料 ②国民健康保険料(75歳以上は後期高齢者医療保険料) ③所得税 ④住民税が天引き(特別徴収)されます。額面の月15万円でも、手取りは13万円台になることが珍しくありません。

年金が少なければ税金はかからない

65歳以上の場合、年金収入が年214万円以下(公的年金等控除110万円+基礎控除104万円)なら所得税はかかりません。令和7年度・令和8年度の税制改正で基礎控除が引き上げられたため、以前よく紹介されていた「158万円」は改正前の基準です。住民税も同様に、一定額以下なら非課税になります。住民税非課税世帯になると、医療・介護の自己負担軽減など多くの優遇が受けられます。

確定申告で戻ってくる場合も

医療費が多くかかった年や、生命保険料・地震保険料を払っている場合は、確定申告をすると天引きされた所得税の一部が還付されることがあります。年金収入400万円以下で他の所得が20万円以下なら申告は義務ではありませんが、還付を受けるための申告は可能です。

年金から引かれる税金は、ふるさと納税で軽くできますか?

住民税がかかっている年金額の人なら、軽くできる可能性があります。ふるさと納税の寄付金控除は、納めた所得税・住民税から引く仕組みで、納めた税金以上には控除を受けられません。ふるさと納税ニッポンの年金受給者向けのページも「所得税や住民税を納めている年金受給者でなければ控除は受けられません」と説明しています(2026年10月12日確認)。

本ツールの式(65歳以上・扶養なし)では、一人の年金が月約13.5万円(年約162万円)を超えると住民税がかかります。同ページも、65歳以上では「およそ160万円以上の収入が目安」としています。たとえば月15万円なら、住民税は年約22,100円です。戻るのはこの範囲の中なので、住民税の額が小さいうちは寄付できる上限も小さくなります。上限額は、年金収入のほか家族構成や医療費控除などほかの控除でも変わります。

この金額以下で住民税がかからない人は、寄付をしても税金からは引かれません。市区町村から届く住民税の通知書で、課税されているかを確かめてから考えてください。寄付後は「ワンストップ特例制度」か「確定申告」のどちらかで申請します。くわしくは年金暮らしのふるさと納税にまとめています。