介護保険料はいつから年金天引きになる?

結論から言うと、年金が年額18万円以上なら介護保険料は年金から天引き(特別徴収)されます。18万円未満なら、市区町村から届く納付書や口座振替で自分で納める普通徴収です(介護保険法第134条、介護保険法施行令第41条)。 また、65歳になった瞬間に天引きが始まるわけではありません。年金を支払う側(年金保険者)から市区町村への通知を経てはじめて対象になるため、それまでの期間は普通徴収になります(同法第135条)。

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天引き(特別徴収)と自分で納める(普通徴収)の違い

介護保険料の納め方には2種類あります。年金保険者が年金の支払額から天引きして市区町村へ納める特別徴収と、市区町村が第1号被保険者(またはその世帯主・配偶者)に納付書を送って徴収する普通徴収です(介護保険法第131条)。

方式納め方手続き
特別徴収年金の支払額から天引き市区町村と年金保険者の間で処理されるため、本人の手続きは不要
普通徴収納付書での支払い、または口座振替納付書の受け取り・支払い、または口座振替の申し込みが必要

市区町村は、年金保険者からの通知を受けた第1号被保険者について、原則として保険料を特別徴収の方法で徴収します(介護保険法第135条第1項本文)。ただし、対象になる被保険者が少ないなど特別の事情がある市区町村では、特別徴収の方法によらないことができるとされています(同項ただし書)。

年額18万円が天引きと納付書の分かれ目

天引きの対象になるかどうかは、年金の年額で決まります。介護保険法施行令第41条は「政令で定める額は、十八万円とする」と定めており、この十八万円が介護保険法第134条第1項第1号の基準額になります。

  • 年額18万円以上:年金保険者から市区町村へ通知が行われ、原則として特別徴収(天引き)の対象になります。
  • 年額18万円未満:通知の対象から除かれ、普通徴収(納付書・口座振替)になります(同項第1号)。

ここでいう年金額は、老齢基礎年金など「老齢等年金給付」(国民年金法・厚生年金保険法による老齢等を支給事由とする年金給付のうち政令で定めるもの)の年額です(介護保険法第131条)。実際の判定は年金保険者からの通知にもとづいて市区町村が行うため、自分がどちらに当たるかは市区町村や年金保険者からの通知・納付書で確認してください。

65歳になってすぐ天引きが始まらない理由

65歳に達した人(それまで年金保険者から老齢等年金給付の支払いを受けていた人を含む)については、年金保険者が市区町村へ通知を行います(介護保険法第134条第2項)。天引きが始まるのは、この通知を市区町村が受け取ってからです。

法律上、通知が行われた場合に、通知が行われた年度の翌年度から9月30日までの間に年金の支払いがあるときに、支払回数割保険料額の見込額を特別徴収の方法で徴収する、と定められています(介護保険法第135条第3項)。つまり65歳になった年度の途中からすぐに天引きが始まるのではなく、いったん普通徴収でスタートし、翌年度から天引きに切り替わる仕組みになっています。実際に切り替わる時期は年金の支払月や通知のタイミングによって前後するため、正確な時期はお住まいの市区町村や年金保険者からの通知で確認してください。

他の市区町村へ引っ越した場合も同様で、市区町村の区域を越える住所変更の届出を行った65歳以上の人については、年金保険者から新しい住所地の市区町村へあらためて通知が行われます(介護保険法第134条第2項第3号)。

よくある質問

Q. 年金が年額18万円未満の場合はどうなりますか?

A. 普通徴収になります。特別徴収(年金天引き)の対象になるのは年金額が年18万円以上の人で、18万円未満の人は市区町村から届く納付書や口座振替で自分で納めます(介護保険法第134条第1項第1号、介護保険法施行令第41条)。

Q. 65歳になった月から天引きが始まりますか?

A. 始まりません。65歳になった人については、年金保険者(年金を支払う側)が市区町村へ通知を行い、この通知を経てはじめて特別徴収の対象になります(介護保険法第134条第2項)。実際に天引きが始まるのは、この通知が行われた年度の翌年度からで(同法第135条第3項)、それまでの間は普通徴収になります。

Q. 複数の年金を受け取っている場合、どの年金から天引きされますか?

A. 同じ人について特別徴収の対象になる年金給付が2つ以上ある場合は、政令で定めるところにより、そのうち1つの年金給付についてだけ保険料を徴収することになっています(介護保険法第135条第6項)。

Q. すべての市区町村で必ず天引きになりますか?

A. 原則は天引き(特別徴収)ですが、通知の対象になる第1号被保険者が少ないなど特別の事情がある市区町村では、特別徴収の方法によらないことができるとされています(介護保険法第135条第1項ただし書)。

参考・出典

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