本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載しているサービスの情報は2026年9月4日時点で公式サイトから確認したものです。最新の内容は各公式サイトをご確認ください。
調べ始めることと、入居を決めることは別の行為
施設の名前は似ていて、費用も入居条件も違うものが同じ一覧に並びます。まず種類を整理し、探す方法を公的な窓口を含めて4つ並べたうえで、紹介センターに相談すると何が起きるのか、何を頼めないのかを整理します。相談したからといって、入居を決めることにはなりません。
調べ始めることと、決めることは別の行為
総務省の統計をもとに当サイトが集計した全国の施設数は、特別養護老人ホームが8,547か所(定員597,923人)、有料老人ホームが17,833か所(定員686,128人)です。軽費老人ホームを含めた定員の合計は1,379,744人で、65歳以上100人あたり3.9床にあたります。この数を見て「多いのか少ないのか分からない」と感じたなら、それが普通です。名前が似ていて、費用も入居条件も違う施設が、同じ一覧に並んでいるからです。
ただ、この記事で最初に書いておきたいのは、施設の種類の話ではありません。調べ始めることと、入居を決めることは、別の行為だということです。資料を取り寄せる、見学に行く、話を聞く。決断はそのずっと先にあります。いま調べているあなたは、まだ何も決めていません。
手が止まっているのは、情報が足りないからではないはずです。調べること自体が、親を見捨てる決断のように感じるからではないでしょうか。親は「家にいたい」と言っている。兄弟に相談すれば「そこまでしなくても」と言われそうな気がする。だから検索はするけれど、そこから先に進めない。
ここで区別しておきたいことが1つあります。選択肢を持っておくことと、その選択肢を使うことは違います。調べた結果、在宅を続けるという結論になってもかまいません。むしろ、比べたうえで在宅を選んだのなら、それは以前より強い判断です。
期限が先に決まると、比べる時間がなくなる
施設探しで難しいのは、探す時間が自分で決められないことがある点です。
- 退院の日程は病院が決める:入院してから探し始めると、条件を比べる時間が取りにくくなります。
- 申し込んだ当日には入れない:入居にあたっては健康診断書の提出や面談があるのが一般的で、書類と日程の調整に時間がかかります。
- 種類によって窓口が違う:特別養護老人ホームは市区町村や施設が申し込みの窓口で、有料老人ホームは各施設との契約です。同じ手順では進みません。
これは「早くしないといけない」という話ではありません。先に調べておくと、選ぶ時間が確保できるという話です。いま候補を3つ知っているかどうかで、その日が来たときに使える時間がまったく変わります。
そして、いま調べておくことには、もう1つ意味があります。親が元気なうちなら、親自身が「どこがいいか」を言えます。後から決めると、家族だけで決めることになります。
施設を探す方法は4つある
紹介センターが唯一の方法ではありません。費用のかからないものから並べます。
| 方法 | 費用 | 網羅性 | 手間 |
|---|---|---|---|
| 市区町村の窓口・地域包括支援センターに相談する | 無料 | 地域の公的な情報が中心 | 窓口に出向く(電話も可) |
| 公的なデータベースで自分で探す(介護サービス情報公表システムなど) | 無料 | 高い(制度上の届出が対象) | 大きい(自分で読み解く) |
| 施設に直接問い合わせる | 無料 | その施設のみ | 小さい(入りたい施設が決まっている場合) |
| 紹介センターに頼む | 無料(利用者負担なしと案内されている) | 掲載されている施設の範囲 | 小さい(条件を伝えて絞ってもらう) |
すでにケアマネジャーが付いているなら、最初の相談先はケアマネジャーです。本人の状態を把握している立場なので、条件の伝わり方が違います。地域包括支援センターも高齢者の総合相談窓口で、費用はかかりません。
当サイトでは、自治体別の老人ホーム・介護施設で、市区町村ごとの施設数と定員、65歳以上100人あたりの定員を公開しています。近隣の市区町村まで含めて見ると、選べる範囲が変わります。入居先は住んでいる市区町村の外からも申し込めるためです。
4つのうち紹介センターが答えになるのはどの場合か
次の3つが重なるときです。
- 施設の種類から絞れていない:特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅。この違いを自分で調べるところから始めると時間がかかります。
- 複数の施設を比較したい:1件ずつ空室と費用を問い合わせると、それだけで何日もかかります。
- 見学の日程調整を自分でする時間がない:働きながら親の介護をしている場合、この負担が一番重くなります。
入りたい施設がすでに決まっているなら、その施設に直接連絡するほうが早いです。特別養護老人ホームだけを希望している場合も、市区町村や施設が窓口になります。
相談すると、そのあと何が起きるか
ここでは「シニアのあんしん相談室 -老人ホーム案内-」の公式サイトに書かれている内容にもとづいて、順に並べます。
1. 対応するのは入居相談の専門の相談員
公式サイトには、入居相談に関する専門の相談員が希望に合わせて案内する、と記載されています。全国の老人ホーム・介護施設の入居相談窓口で、6,829施設を掲載中との記載があります(2026年9月4日確認)。
2. 伝えるのは4つ。ただし全部「まだ決めていない」でよい
条件の絞り込みに使われるのは、おおむね次の4つです。
- 親の要介護度(認定を受けていなければ、受けていないと伝えます)
- 希望するエリア(実家の近く、自分の家の近く、その両方など)
- 月額の予算
- 医療的なケアの必要性(通院の頻度、投薬、たん吸引など)
ここが、この記事で一番伝えたいところです。4つとも決まっていなくてかまいません。予算も、時期も、「まだ決めていない」と伝えて大丈夫です。決まっていないから相談するのであって、決まっている人はもう施設に直接連絡しています。
実際、月額の予算は「親の年金と貯蓄でいくらまで出せるか」を計算しないと出てきません。介護費用シミュレーターや年金の手取り計算で先に数字を出してから相談すると、話が具体的になります。
3. 無料の範囲は「相談・見学予約・見学同行・資料請求」
公式サイトには、相談・見学予約や見学同行、資料請求など、利用はすべて無料と記載されています。見学に同行してもらえるという点は、遠方に住んでいる場合に効きます。自分が行けない回でも、施設の様子を確認してもらえるためです。
4. 親に話す前の段階として使える
相談することは、親に「施設に入って」と言うことではありません。親に話す前に、自分だけで情報を集める段階として使えます。候補が3つあり、それぞれの費用と場所が分かっている状態で切り出すのと、何も持たずに「そろそろ考えないと」と言うのとでは、親の受け取り方が変わります。
5. 断りたくなったとき・費用が発生する地点
見学に行っても、入居を決める義務はありません。断るときは「まだ検討段階です」と伝えれば足ります。利用にあたって費用が発生する地点はありません(入居する施設との契約後の費用は、施設に支払うものです)。
公式サイトには、利用特典として入居後1年間、ケガの入院費を無料で保障するとの記載もあります。特典の詳しい条件は、相談の際に確認してください。
向いている人・向かない人
| 向いている人 | 向かない人 |
|---|---|
| まだ何も決まっていない段階で、話を聞くところから始めたい | 入りたい施設がすでに決まっている(施設に直接連絡したほうが早い) |
| 施設の種類から絞れていない | 特別養護老人ホームだけを希望している(申し込みは市区町村・施設が窓口) |
| 複数の施設をまとめて比較したい | 掲載施設以外も含めて網羅的に探したい |
| 見学の日程調整を代行してほしい | ケアマネジャーが付いていて、すでに相談できている |
| 遠方の親の施設を探している | まず費用の全体像から知りたい |
右の列に当てはまった方の行き先です。
- 特別養護老人ホームを希望する場合:申し込みの窓口は市区町村または施設です。自治体別の施設数で、実家の市区町村と近隣にどれだけの定員があるかを先に確認できます。
- ケアマネジャーが付いている場合:まず担当のケアマネジャーに相談してください。本人の状態を把握している分、条件の伝わり方が早いです。
- 費用の全体像から知りたい場合:特別養護老人ホームの費用と介護費用シミュレーターで、月々いくらかかるのかを先に把握できます。入居費用を親の資産から出せるかどうかで迷っている場合は、介護のお金を親の資産から出せないときもあわせてご覧ください。
なぜ無料なのか
入居の紹介を行う窓口は、一般に、入居が決まったときに施設側から手数料を受け取る仕組みだと説明されます。利用者から相談料を取らないのはそのためだと説明されることが多いのですが、個々の事業者がどういう収益構造かは、公表されていない場合があります。ここでは断定せず、読者にとって意味のある含意だけ書きます。
含意は1つです。紹介の窓口が案内できるのは、その窓口が掲載している施設だけです。掲載されていない施設は、良し悪しに関係なく候補に出てきません。だからこそ、公的なデータベースや市区町村の窓口と併用する価値があります。当サイトの自治体別の施設数・定員も、その突き合わせに使えます。
あわせて書いておきます。当サイトは、この記事に掲載しているリンク経由での相談によって、広告主から報酬を受け取っています。そのうえで、費用のかからない公的な窓口を先に並べ、紹介センターに向かない場合を明記しています。
次の一手
相談する前に決めておくことは、ひとつもありません。親の要介護度と、希望するエリアだけを伝えれば、そこから絞り込みが始まります。予算も、時期も、「まだ決めていない」と伝えてかまいません。決めていないから相談するのであって、決まっている人はもう施設に直接連絡しています。
それでも何か手を動かしたいなら、実家の市区町村の施設数を見ておいてください。近隣にどれだけの定員があるかが分かると、「エリアをどこまで広げるか」という次の質問に答えられるようになります。
相談の窓口はこの記事の中ほどの案内に置いています。
よくある質問
Q. 何も決まっていない段階でも相談していいのですか?
A. 入居の時期も予算も決まっていない段階で相談する人は多く、紹介の窓口はそこから条件を絞る役割を担っています。伝える情報は、親の要介護度・希望するエリア・月額の予算・医療的なケアの必要性の4つが目安ですが、分からない項目は「まだ決めていない」と伝えてかまいません。むしろ決まっている人は、施設に直接連絡したほうが早く進みます。
Q. 相談すると入居を勧められて断りにくくなりませんか?
A. シニアのあんしん相談室の公式サイトには、相談・見学予約・見学同行・資料請求などの利用はすべて無料と記載されています。見学に行っても入居を決める義務はありません。断るときは「まだ検討段階です」と伝えれば足ります。費用が発生する地点は、入居する施設と契約したあとです。
Q. 紹介してもらえる施設は全部の施設ですか?
A. 紹介の窓口が案内できるのは、その窓口が掲載している施設です。公式サイトには6,829施設を掲載中と記載されています(2026年9月4日確認)。網羅的に探したい場合は、公的な介護サービス情報公表システムや、市区町村・地域包括支援センターへの相談と併用してください。当サイトでも自治体別の施設数と定員を公開しています。
参考・出典
- 「シニアのあんしん相談室 -老人ホーム案内-」公式サイト(2026年9月4日に内容を確認):kaigo.soudan-anshin.com
- 総務省「社会・人口統計体系(市区町村データ)」をもとに当サイトが集計(自治体別 老人ホーム・介護施設・施設は2023年時点)