育児休業給付金の計算方法・受給条件と手続きの流れ【2025年最新】

育児休業中の収入を支える「育児休業給付金」は、雇用保険から支給される重要な給付制度です。育休前の賃金の一定割合が支給されるため、育休中の生活計画に欠かせません。この記事では、支給額の計算方法(給付率67%と50%の切り替え)・受給条件・ハローワークでの申請手順・2025年の制度改正のポイント・育休中の社会保険料免除まで解説します。

育休給付金の支給額

育児休業給付金の支給額は、育休開始から6か月間と6か月以降で給付率が異なります。 2023年10月から社会保険の適用拡大により、より多くの会社員が育児休業給付金の受給資格を得られるようになりました。また、2022年の法改正で出生時育児休業(産後パパ育休)が新設されています。

育休開始〜6か月間:休業前賃金の67%

6か月経過後:休業前賃金の50%

「休業前賃金」の計算方法

支給額 = (育休開始前6か月の賃金合計 ÷ 180日) × 給付率 × 支給日数

※賃金にはボーナスを含まない

例えば育休前の月収が30万円(日給換算で約1万円)の場合、最初の6か月は1日あたり約6,700円の給付となり、30日換算で約20.1万円/月の受取となります。

社会保険料免除と手取りの関係

育休中は社会保険料が免除されるため(後述)、給付金67%でも手取りベースでは育休前の手取りの8割程度を確保できる場合があります。

受給条件

育児休業給付金を受け取るには以下の条件を満たす必要があります。

  • 雇用保険に加入している
  • 育休開始前の2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12か月以上ある
  • 子が1歳(最大2歳)になるまでの育児休業を取得している
  • 育休期間中の就業日数が月10日以下または就業時間が月80時間以下

有期雇用・パート社員も対象

正社員だけでなく、パートタイム・契約社員・派遣社員も雇用保険に加入して条件を満たせば受給できます。「パートだから育休が取れない」「給付金が出ない」というのは誤解です。

2025年改正のポイント

育児休業に関する制度は近年続けて改正されており、2025年以降も変化が続いています。

給付率の引き上げ(2025年度以降)

政府は育休給付金の給付率を引き上げる方向での検討を進めており、夫婦が一定期間同時に育休を取得した場合に実質的な手取り100%相当を目指す制度改正の検討が行われています。最新の制度内容はハローワークや厚生労働省のウェブサイトで確認してください。

育休取得状況の公表義務

2023年4月から、従業員1,000人超の企業は男性の育休取得率の公表が義務化されました。2025年4月からは300人超の企業にも拡大されています。職場での育休取得環境が整備される方向にあります。

出生時育児休業(産後パパ育休)

2022年10月に創設された「出生時育児休業」制度により、子どもの出生後8週間以内に父親が最大4週間、分割して2回取得できる育休制度ができました。この期間の給付金も通常の育休給付金と同様に支給されます(給付率67%)。

夫婦同時取得の優遇(パパ・ママ育休プラス)

原則として育児休業は子が1歳になるまでですが、父母ともに育休を取得する場合は子が1歳2か月になるまで育休を延長できます(パパ・ママ育休プラス)。

パパ・ママ育休プラスの条件

  • 父母ともに育休を取得すること
  • もう一方の親の育休開始日以降に育休を取得すること
  • 各自の育休取得期間が1年以内であること

保育所に入れない場合の延長

1歳時点で認可保育所に入所できない場合は、最長2歳まで育休を延長できます。これに伴い育児休業給付金の支給期間も延長されます。

申請手順と手続きの流れ

育児休業給付金の申請は、基本的に勤務先(会社)が代行します。本人が直接ハローワークに行く必要は通常ありません。

  1. 会社に育休取得の申出をする

    育休開始予定日の1か月前までに会社に申し出ます。書面(育児休業申出書)で提出するのが一般的です。

  2. 会社が育休開始の雇用保険手続きをする

    会社が「育児休業給付受給資格確認票・育児休業給付金支給申請書」をハローワークに提出します。

  3. 2か月ごとに支給申請が行われる

    育休中は2か月ごとに会社が支給申請を行います。給付金は2か月分まとめて指定口座に振り込まれます。

会社に任せきりにせず確認を

申請手続きは会社が行いますが、自分の給付金が正しく計算・申請されているかを確認することも大切です。ハローワークのウェブサイトで支給状況を確認できます。

育休中の社会保険料免除

育児休業期間中は、健康保険・厚生年金の保険料が本人・会社ともに免除されます。これは育休を取得した月から育休終了月の前月までが対象です。

免除のメリット

  • 本人の手取り減少を緩和する(保険料分が支出されない)
  • 年金の受取額計算上は、育休期間中も保険料を払ったとみなされる(標準報酬月額が維持される)
  • 健康保険の被保険者資格は維持されるため、医療費の3割負担は継続して適用される

月末時点が判断基準

社会保険料の免除は、育休期間に月末が含まれる月が対象になります。月の末日に1日だけ育休を取得しても、その月は免除対象となります(ただし短期育休の要件等があるため詳細は会社・ハローワークで確認)。

参考・出典

会社員の計算帳 運営事務局

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