引っ越したら車庫証明は必要?|普通車は変更登録の前に、軽自動車は警察署への届出
答えは、普通車は必要、軽自動車は証明書ではなく「届出」です。普通車(登録車)は、引越しで車検証の住所を変える変更登録のときに、新しい住所の自動車保管場所証明書(車庫証明)を出します。軽自動車は証明書が要らず、警察署への保管場所の届出になります。期限は、道路運送車両法が事由があった日から15日以内、保管場所の法律が車庫を変更した日から15日以内と定めています。順番・必要書類・実家のままにしているときまで、公式の表示をもとに整理しました。
車の種類ごとの手続きの順
引っ越して住所が変わったときの、車まわりの手続きを並べました。窓口の例は、警視庁・国土交通省・軽自動車検査協会の表示です。
| 車の種類 | 手続きの順 | 窓口 |
|---|---|---|
| 普通車(登録車) | ①車庫証明を取る ②変更登録と車検証の変更記録 | ①新しい車庫を管轄する警察署 ②新居を管轄する運輸支局 |
| 軽自動車 | ①車検証の住所変更(変更記録) ②保管場所の届出(必要な地域のみ) | ①軽自動車検査協会の事務所・支所 ②車庫を管轄する警察署 |
出典:警視庁、国土交通省、軽自動車検査協会の公式サイト(2026年10月3日確認)。窓口の受付時間や、証明書が要らない地域は都道府県で違う場合があり、警視庁の表示を例にしています。
期限は、手続きごとに次の法律で決まっています。
| 手続き | 期限 | 根拠 |
|---|---|---|
| 変更登録(普通車) | 事由があった日から15日以内 | 道路運送車両法 第12条 |
| 車検証の変更記録 | 事由があった日から15日以内 | 道路運送車両法 第67条 |
| 車庫を変えたときの届出 | 変更した日から15日以内 | 保管場所法 第7条 |
出典:e-Gov法令検索(2026年10月3日確認)。保管場所法の第7条は、変更登録を受けようとする場合を除くと定めています。普通車は変更登録のときに車庫証明を出すため、車庫の届出ではなく証明の申請になります。
普通車:車庫証明を取ってから変更登録
普通車は、新居の車庫が決まってから、次の順に進めます。
- 新しい車庫を確保します。警視庁は、車庫の要件を次のように挙げています。道路以外の場所であること、使用の本拠の位置から2キロメートルを超えないこと、自動車が通行できる道路から出入りでき全体を収容できること、保管場所として使える権原があること、です。
- 警察署に車庫証明(保管場所証明)を申請します。申請先は、車庫の所在地を管轄する警察署の交通課です。警視庁は、車庫が貸駐車場なら保管場所使用承諾証明書を、自分の土地なら自認書を、申請書と所在図・配置図に添えるとしています。交付までは、警視庁の表示では申請から3から7日間かかります。
- 新居を管轄する運輸支局で、変更登録をします。国土交通省は、変更後の使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等で手続きするよう案内しています。車庫証明は、証明の日から概ね1か月以内のものを出します。
変更登録で国土交通省が挙げる主な書類は、次のとおりです。
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 変更登録申請書 | 国土交通省のサイトでPDFを作成できる |
| 住民票 | 発行から3か月以内。住所のつながりが分かるもの |
| 車庫証明書 | 使用の本拠の位置が変わり、適用地域のとき |
| 自動車検査証 | 車検証の原本 |
出典:国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト(2026年10月3日確認)。表は一部で、手数料納付書、代理人の委任状、ナンバーが変わるときのナンバープレートなども要る場合があります。住民票のみで住所のつながりが分からないときは、除票や戸籍の附票も要ります。
引越しで、使用の本拠の位置の管轄が変わるときは、ナンバープレートも新しい管轄のものに替わります。車庫証明だけでなく、ナンバー代も用意しておきます。
軽自動車:証明書は不要、届出は地域による
軽自動車検査協会は、軽自動車では自動車保管場所証明書(車庫証明書)は不要で、保管場所は届出の制度だと説明しています。協会での住所変更の手続きでも、車庫証明書を出す必要はありません。
- 車検証の住所変更:軽自動車検査協会の、新居を管轄する事務所・支所・分室で手続きします。協会が挙げる主な書類は、自動車検査証の原本、新しい住所を証する書面(住民票の写しか印鑑証明書で、発行から3か月以内)、自動車検査証変更記録申請書です。協会は、記録事項の変更の手数料を無料と表示しています。
- 警察署への届出:協会は、手続きの完了後に、地域によっては管轄の警察署への届出が必要だと案内しています。警視庁は、車庫を変更したときと、適用除外地域から適用地域へ転居したときが届出の対象だとしています。保管場所法は、車庫の位置を変更した日から15日以内の届出を定めています。警視庁は、届出の手数料は不要と表示しています。
車検証の使用者と所有者が違うとき(ローンの返済中で、所有者が販売店やローン会社になっているときなど)は、先に所有者の同意が要ります。詳しくは下の質問に載せました。
15日を過ぎたら・実家のままにしているとき
引っ越して15日を過ぎたときの、法律の定めを整理します。
- 変更登録(普通車):道路運送車両法は、申請をしない者を50万円以下の罰金とする定めを置いています。
- 車検証の変更記録:同じ法律に、15日以内に受けない者を30万円以下の罰金とする定めがあります。
- 保管場所の届出(軽自動車・車庫だけの変更):保管場所法は、届出をしない、または虚偽の届出をした者を10万円以下の罰金とする定めを置いています。
いずれも罰則の定めがあるというだけで、実際にどうなるかは書かれていません。期限を過ぎていても手続きは要るため、気づいた時点で窓口に相談します。
住民票や車検証の住所を実家のままにして、実際は別の場所で暮らしているときは、手続きで求められる書類が変わる場合があります。警視庁は、使用の本拠の位置を「個人の場合は実際に居住しているところ」としています。申請者欄の住所と使用の本拠の位置が違うときは、公共料金の領収書、消印のある郵便物、運転免許証などで確認する場合があるとしています。国土交通省も、使用の本拠の位置が使用者の住所と異なる場合の書面を、必要書類に挙げています。お持ちの状況で何が要るかは、運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)に確かめてください。
ナンバーと自動車保険の住所変更
車の手続きのあとに、自動車保険の住所変更も要ります。ソニー損保は自動車保険のよくある質問で、引越しが完了したら住所変更の手続きを行うよう案内しています。また、登録番号(ナンバー)や所有者が変わったときは、契約内容の変更手続きが必要で、マイページか電話でできるとしています。他社の取扱いは、加入している保険会社や代理店の案内でご確認ください。
引越し侍の公式サイトも、引越し後2週間以内にやることとして、運転免許証の住所変更とあわせて、車庫証明の住所変更と自動車・バイクの登録住所手続きを挙げています。手続きは、次のページに分けました。
- 役所の手続き:引っ越しの役所の手続き一覧
- 電気・ガス・水道:引っ越しの電気・ガス・水道の手続き
- 自動車保険の等級:自動車保険の等級の引き継ぎ
よくある質問
Q. 引っ越してから15日を過ぎたら、どうなりますか?
A. 道路運送車両法は、住所や使用の本拠の位置に変更があったときは、事由があった日から15日以内に変更登録を申請するよう定めています。法律には、申請をしない者を50万円以下の罰金とする定めがあります。車検証の変更記録を15日以内に受けない場合にも、30万円以下の罰金の定めがあります。期限を過ぎていても手続き自体は要るため、新居を管轄する運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会)に早めに相談してください。
Q. 引っ越し先でも、今の駐車場を使い続けられますか?
A. 警視庁は、車庫の要件の一つとして「使用の本拠の位置から2キロメートルを超えないこと」を挙げています。新居から今の駐車場までが2キロメートルを超えるときは、新居の近くに車庫を確保して、あらためて手続きします。2キロメートル以内でも、住所が変わる普通車は、新しい住所で保管場所証明の申請をします。
Q. 引っ越す前に、車庫証明を取れますか?
A. 警視庁は、手続きは車庫を確保してから申請するよう案内しています。駐車場の使用権原の有効期間より前の申請は、有効期間の最大7日前から受け付けるとしています。引越しの前に取れるかどうかは、新しい駐車場の契約開始日と、申請先の警察署の案内で決まります。
Q. 車検証の住所変更と車庫証明を、まとめて手続きできますか?
A. 国土交通省は、変更登録は自宅からインターネットで申請できるとして、自動車保有関係手続のワンストップサービスを案内しています。警視庁は、このサービスは保管場所証明だけを申請することはできず、検査・登録、保管場所証明、納税などを一括して行うものと説明しています。使えるかどうかは、各サービスの案内で確かめてください。
Q. 親や配偶者の名義の車でも、自分で住所変更の手続きをできますか?
A. 軽自動車検査協会は、車検証に記録された使用者と所有者が違うときは、先に所有者(自動車販売店やローン会社など)から、記録事項の変更への同意を得てから手続きするよう案内しています。普通車は、所有者・使用者の別に応じた書類が変わるため、国土交通省の必要書類のページで確かめてください。
Q. 軽自動車なら、警察署への届出はいつも必要ですか?
A. 軽自動車検査協会は、協会の手続きの完了後に、地域によっては警察署への届出が必要だと案内しています。警視庁は、車庫を変更したときと、適用除外地域から適用地域へ転居したときが届出の対象だとしています。対象の地域は都道府県で違うため、新居を管轄する警察署に確かめてください。
参考・出典
- e-Gov法令検索 自動車の保管場所の確保等に関する法律(第4条・第5条・第7条・第17条、2026年10月3日確認)
- e-Gov法令検索 道路運送車両法(第12条・第67条・第109条・第110条、2026年10月3日確認)
- 警視庁 保管場所と配下の保管場所証明申請手続・保管場所届出手続・車庫の要件・使用の本拠の位置(2026年10月3日確認)
- 警視庁 自動車保有関係手続のワンストップサービス(2026年10月3日確認)
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト 氏名・住所・使用の本拠の位置等の変更と必要書類(2026年10月3日確認)
- 軽自動車検査協会 住所変更(引越し)とQ.2-002 軽自動車の名義変更や住所変更などの際に、車庫証明は必要ですか(2026年10月3日確認)
- ソニー損保 自動車保険のよくある質問(引越し)と登録番号や所有者が変わった場合(2026年10月3日確認)
- 引越し侍 公式サイト(引越し後にする手続きの一覧、一括見積もりサービスの説明、2026年10月3日確認)
※期限・書類・窓口は、法律と各公式サイトの2026年10月3日時点の表示です。警視庁の表示は例で、お住まいの都道府県では窓口・日数・手数料・手続きが要らない地域が違う場合があります。最新の内容は、新居を管轄する警察署・運輸支局・軽自動車検査協会でご確認ください。