確定申告の期限を過ぎたら|還付は5年以内、納税があれば加算税と延滞税

期限を過ぎても、確定申告はできます。国税庁は「その事実を把握した際には、できるだけ早く申告するようにしてください」と案内しています。そのうえで、税金が戻ってくる申告(還付申告)なら5年以内は提出でき、納める税金がないので加算税も延滞税もかかりません。納める税金がある申告は、無申告加算税と延滞税がかかります。納税10万円で60日遅れた例だと、目安は約5,400円です。あなたがどちらに当たるか、いくらになるかを、国税庁の原文で整理しました。

期限後でも出せる? 3つの場合分け

確定申告の期限は、1月1日から12月31日までの所得について、翌年2月16日から3月15日です(No.2024)。これを過ぎたときの扱いは、申告の中身で3つに分かれます。

あなたの場合かかるもの出せる期間
税金が戻る(医療費控除・ふるさと納税・年末調整漏れなど)なし翌年1月1日から5年間
納める税金がある(期限後申告)無申告加算税と延滞税気づいたらすぐ
申告は期限内、納付だけ遅れた延滞税のみ―

1行目は、No.2030(還付申告)の原文によると「確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます」。具体例として、年の途中で退職して年末調整を受けていない場合、医療費控除、寄附金控除(ふるさと納税はNo.1155で寄附金控除の対象)などが挙がっています。

還付申告にも、期限がある特例があります

55万円・65万円の青色申告特別控除のように、法定申告期限(原則翌年3月15日)までの提出が要件になっている特例は、還付申告でも期限までに出す必要があります(No.2030)。

加算税と延滞税の目安を計算する

納める税金がある期限後申告について、納付すべき税金(本税)と遅れた日数から、無申告加算税と延滞税の目安を出します。計算式は、国税庁の原文(No.2024・No.9205・延滞税の計算方法)の割合をそのまま使っています。

条件を入れてください

加算税と延滞税の合計(目安)

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無申告加算税
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延滞税(年2.8%)
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※令和5年分以降の所得税について、申告した日に全額を納める前提の目安です。延滞税の割合は令和8年1月1日から12月31日までの年2.8%で計算します。日数が年をまたぐと、その年ごとの割合に分かれます。次の項目には対応していません。(1)前年・前々年に無申告加算税などを課されている場合の加算、(2)帳簿の提示がなかった場合の加算、(3)1か月以内の自主的な申告で加算税がかからない場合。延滞税は、納付すべき税金の1万円未満を切り捨てて計算し、合計額の100円未満を切り捨てます(国税庁の計算式の図)。加算税の端数処理は原文で確認できなかったため、円未満の切り捨てのみです。実際の金額は税務署の計算によります。

計算例:納税10万円・60日遅れ・自分から申告の場合。無申告加算税は100,000円×5%=5,000円。延滞税は100,000円×2.8%×60日÷365日=460円(1円未満切り捨て)で、100円未満を切り捨てて400円。合計5,400円です。

無申告加算税の割合

無申告加算税の割合は、税務署の調査との前後で変わります(No.2024、令和5年分以降)。

申告のしかた税額の区分割合
調査の事前通知の前に自主的に申告全額5%
事前通知の後(調査による決定を予知する前)50万円まで/50万円超300万円まで/300万円超10%/15%/25%
調査を受けた後・決定を受けた50万円まで/50万円超300万円まで/300万円超15%/20%/30%

このほか、前年・前々年に無申告加算税などを課されたことがある場合は10%が加算され、調査で帳簿の提示がなかった場合や売上の記載が足りなかった場合にも5%または10%が加算されます(No.2024)。

無申告加算税がかからない場合(国税庁の原文)

「期限後申告であっても、次の要件をすべて満たす場合には無申告加算税はかかりません。(1)その期限後申告が、法定申告期限から1か月以内に自主的に行われていること。(2)期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に該当すること。」

(2)の「一定の場合」は、納付すべき税金の全額を法定納期限(口座振替納付の手続をした場合は期限後申告書を提出した日)までに納めていること、かつ、申告書を出す日の前日から5年前までに無申告加算税や重加算税を課されたことがなく、この不適用を受けたこともないことです。

延滞税の割合と、かからない場合

延滞税は、法定納期限の翌日から納める日までの日数に応じて自動的にかかる、利息に相当するものです(No.9205)。割合は年ごとに変わります。

期間令和8年令和4〜7年
納期限の翌日から2か月を経過する日まで年2.8%年2.4%
2か月を経過した日以後年9.1%年8.7%

期限後申告の「納期限」は、申告書を提出した日です(No.9205)。ですから、気づいたその日に申告して納めれば、延滞税は法定納期限の翌日から申告日までの分で、低いほうの割合になります。

  • 加算税には延滞税がかからない:延滞税の対象は本税だけです(No.9205)。
  • 令和8年の法定納期限:令和7年分の所得税は令和8年3月16日(月)です(国税庁の延滞税の計算方法ページ)。
  • 国税庁の計算画面:令和7年分・6年分・5年分は、所得税の延滞税を計算できる画面が用意されています。本税を一度に納める場合に限られます。

青色申告の控除は下がる

青色申告をしている人は、期限後申告で控除額が変わる点にも注意が必要です。55万円の青色申告特別控除は、確定申告書を「その年分の確定申告期限(翌年3月15日)までに」提出することが要件です。65万円の控除は、この55万円の要件を満たしたうえで、電子帳簿保存かe-Taxでの提出を行う控除です(No.2072)。期限後に出すとこの要件を満たせず、青色申告者が受けられるのは10万円の控除です。

65万円控除の他の要件を自分が満たせるかどうかは、青色申告特別控除65万円の条件診断で確認できます。65万円控除で税と国保がいくら下がるかは、青色申告65万円控除で税と国保は年いくら下がるかで見られます。

申告はしたが納付が遅れた場合

期限内に申告していれば、期限後申告ではないので無申告加算税はかかりません。納付が遅れた分には延滞税がかかります。納期限は法定納期限(令和7年分は令和8年3月16日)で、そこから2か月を経過する日までは年2.8%、その翌日以後は年9.1%です(令和8年の期間、No.9205)。

延滞税の額は、法定納期限の翌日から完納の日までの日数で決まります。早く納めるほど少なく済みます。

よくある質問

Q. 確定申告の期限を過ぎてしまいました。まず何をすればよいですか?

A. 国税庁は「その事実を把握した際には、できるだけ早く申告するようにしてください」としています(No.2024)。期限後申告として扱われます。国税庁の確定申告書等作成コーナーで書類を作り、e-Taxまたは郵送等で所轄税務署に出せます。

Q. 医療費控除やふるさと納税の申告を忘れました。罰則はありますか?

A. 還付申告は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出できます(No.2030)。No.2030に、還付申告に加算税がかかるという記載はありません。無申告加算税と延滞税は、納付すべき税金にかかるものです(No.2024・No.9205)。還付申告には納める本税がないので、対象になりません。

Q. 申告はしたのに、納付が間に合いませんでした。

A. 期限内に申告していれば無申告加算税はかかりません。納付が遅れた分は、法定納期限の翌日から完納の日までの延滞税を併せて納めます(No.9205)。割合は、納期限の翌日から2か月を経過する日まで年2.8%、その翌日以後は年9.1%です(令和8年1月1日から12月31日までの期間)。

Q. 延滞税は加算税にもかかりますか?

A. かかりません。国税庁は「延滞税は本税だけを対象として課されるものであり、加算税などに対しては課されません」と案内しています(No.9205)。

Q. 期限後に出すと、青色申告の65万円控除はどうなりますか?

A. 55万円・65万円の青色申告特別控除は、確定申告書をその年分の確定申告期限(翌年3月15日)までに提出することが要件に入っています(No.2072)。期限後に出すとこの要件を満たせず、青色申告者が受けられるのは10万円の控除です。

参考・出典

※税額や適用の判断は、個々の状況によって異なります。具体的な取り扱いは所轄の税務署または税理士等の専門家にご確認ください。

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