適応障害・うつで休職したら、給料はいくら受け取れる?
適応障害やうつ病と診断されて休職することになったとき、真っ先に気になるのはお金の問題です。会社からの給与は就業規則しだいで多くの場合は無給ですが、健康保険の傷病手当金として標準報酬日額の2/3を最長1年6か月受け取れます。この記事では、傷病手当金の支給額の仕組みと、1か月休んだ場合の受取額の例を解説します。
休職中、会社からの給料は出るのか
休職中の給与支払いは法律で義務付けられていません。多くの会社では就業規則で「休職期間中は無給とする」と定めており、働いていない期間の賃金が発生しないノーワーク・ノーペイの原則がそのまま適用されます。一部の会社では休職の最初の数日〜数週間を有給として扱う規定を置いていることもあるため、まずは自社の就業規則・休職規程を確認してください。公務員は民間企業と給与・手当の仕組みが異なります。
傷病手当金はいくら受け取れるのか
会社の給与が止まっても、健康保険の傷病手当金で生活費の一部を補えます。健康保険法99条は、業務外の病気やけがで働けなくなった場合の支給について、次のように定めています。
「療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して三日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する」(健康保険法第99条)
この「三日を経過した日」までの3日間が待期期間で、待期期間中は支給されません。待期を満たした4日目から、次の内容で支給されます。
- 支給額:1日につき、標準報酬日額(支給開始日以前12か月間の標準報酬月額の平均 ÷ 30)の3分の2
- 支給期間:同一の傷病について、支給を始めた日から通算で最長1年6か月(546日)
1か月休んだ場合、いくら受け取れるか
標準報酬月額12か月の平均が入力した月給と同じだった前提で、1か月(30日、待期3日を含む)休んだ場合の受取額を試算すると、次のとおりです。
| 月給 | 1日あたり | 1か月の受取額 |
|---|---|---|
| 25万円 | 5,780円 | 156,060円 |
| 30万円 | 6,667円 | 180,009円 |
1か月の受取額は、1日あたりの支給額×待期3日を除く27日分です。休業日数や自分の月給での正確な金額は傷病手当金計算機で確認できます。
休職中も社会保険料はかかるのか
休職して給与が支払われない間も、健康保険・厚生年金保険の被保険者資格は基本的に継続するため、保険料の負担はなくなりません。給与から天引きできないため、会社によっては休職中の本人負担分を会社に振り込んでもらう、休職前の給与から事前に徴収しておくなど、対応方法を個別に決めています。保険料の負担方法は会社の休職規程で確認してください。
よくある質問
有給休暇を使い切ってから休職に入る必要がありますか?
会社の規定によります。有給休暇を消化してから休職扱いになる会社もあれば、診断書の提出と同時に休職に入る会社もあります。就業規則や休職規程で確認してください。
傷病手当金の申請は自分で行う必要がありますか?
申請書には医師の意見欄と事業主の証明欄があるため、会社の担当部署と連携して進めるのが一般的です。医師の証明が必要になるため、主治医に申請書を渡す段取りも必要です。
休職中に転職活動をしてもよいですか?
傷病手当金は「療養のため労務に服することができない」ことが支給要件のため、転職活動や就労が可能な状態と判断されると支給が止まる可能性があります。
参考・出典
- e-Gov法令検索 - 健康保険法(第99条)(2026年10月確認)
- 全国健康保険協会(協会けんぽ) - 傷病手当金(2026年10月確認)
※本ページの記載は一般的な制度の説明です。休職中の給与の扱いは会社の就業規則により異なります。個別の支給可否は加入している健康保険の保険者にご確認ください。