個人事業税はいくらかかるか

個人事業税は、所得が事業主控除290万円を超えた分にだけかかります。 税率は業種によって3〜5%です。売上別の早見表と、業種ごとの税率をまとめました。

先に結論

売上別 個人事業税 早見表(税率5%の業種)

経費率20%の前提で計算しています。所得=売上−経費(青色申告特別控除は引きません)。 事業主控除290万円を超えた分にだけ税率がかかります。

売上(年間)所得(経費率20%)290万円超の部分個人事業税(税率5%)
300万円 2,400,000 0 0
400万円 3,200,000 300,000 15,000
500万円 4,000,000 1,100,000 55,000
600万円 4,800,000 1,900,000 95,000
800万円 6,400,000 3,500,000 175,000
1,000万円 8,000,000 5,100,000 255,000

単位:円。税率4%・3%の業種の場合の金額は次のとおりです。

売上(年間)税率4%(第二種事業)税率3%(第三種事業の一部)
300万円 0 0
400万円 12,000 9,000
500万円 44,000 33,000
600万円 76,000 57,000
800万円 140,000 105,000
1,000万円 204,000 153,000

青色申告65万円控除で所得税・住民税・国保はいくら下がるか

業種ごとの税率

個人事業税の税率は、地方税法第72条の49の17で業種ごとに定められています。 代表的な業種の区分は次のとおりです。

  • 第一種事業(税率5%):物品販売業、請負業、印刷業、写真業、デザイン業、広告業、席貸業、代理業など。多くのフリーランス(IT・Web・デザイン・ライティング・コンサル)はここに該当します。
  • 第二種事業(税率4%):畜産業、水産業、薄荷栽培業。
  • 第三種事業(税率5%、一部3%):医業、税理士業、デザイン業以外の士業等の多くは5%。あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師等は3%です。

作家・著述業やスポーツ選手業など、事業税の対象業種(地方税法で列挙された事業)に該当しない仕事は個人事業税がかかりません。 自分の仕事がどの業種区分に当たるかは、確定申告書に記載した事業内容をもとに都道府県税事務所が判定します。 迷う場合は事業所在地の都道府県税事務所に確認してください。

確定申告をすれば個人事業税の申告は原則不要

所得税の確定申告書を提出していれば、その内容が税務署から都道府県に通知されるため、 個人事業税のためだけに別の申告書を出す必要は原則ありません (所得が290万円以下で申告義務がない場合などは、道府県への申告が必要になることがあります)。

個人事業税は8月ごろに都道府県から送られてくる納税通知書にもとづき、 8月と11月の年2回に分けて納めます。所得税の確定申告のように自分で計算して納付書を作る必要はありません。 確定申告そのものの流れは青色申告65万円控除で税と国保はいくら下がるかにまとめています。

消費税との違い

個人事業税は都道府県税で、消費税は国税です。課税の基準もまったく別で、 個人事業税は所得(売上−経費)に、消費税は売上そのものにかかります。 そのため所得が少なくても売上が大きければ消費税だけかかる、ということが起こります。

売上が1,000万円に近い、またはインボイス登録を検討している場合の消費税の目安は 個人事業主の消費税はいくらかで計算しています。

よくある質問

個人事業税はいくらから発生しますか?

所得(売上から必要経費を引いた金額。青色申告特別控除を引く前)が事業主控除290万円を超えた分に、業種ごとの税率(3〜5%)をかけた額です。所得が290万円以下なら発生しません。売上300万円・経費率20%なら所得は240万円で、290万円以下のため個人事業税はかかりません。

青色申告特別控除65万円は個人事業税にも使えますか?

使えません。個人事業税の課税標準(地方税法第72条の49の12第1項)は所得税の事業所得の計算の例によりますが、青色申告特別控除は差し引かずに計算します。差し引けるのは事業主控除290万円だけです。所得税・住民税・国民健康保険料の計算とは前提が異なる点に注意してください。

自分の業種の税率は何%ですか?

フリーランスのIT・デザイン・ライティング・コンサルなどの多くは請負業として第一種事業に該当し、税率5%です。畜産業・水産業などの第二種事業は4%、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師など一部の業種(第三種事業のうち地方税法第72条の2第10項第5号・第7号に掲げる事業)は3%です。作家・著述業など、事業の種類によっては課税対象外(非課税業種)の場合もあります。自分の業種区分は都道府県税事務所に確認してください。

個人事業税はどうやって納めますか?

確定申告をしていれば、その内容がそのまま都道府県に伝わるため、個人事業税だけの別申告は原則不要です。毎年8月ごろに都道府県から納税通知書が送られ、8月と11月の年2回に分けて納付します。売上1,000万円・経費率20%の場合、税率5%で年255,000円になります。

出典

※金額は経費率20%の前提で機械的に計算した概算です。実際の個人事業税は業種区分・控除・自治体の取り扱いで変わります。 断定的な税務判断は行っていません。正確な金額は都道府県税事務所または税理士等の専門家にご確認ください。