賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表【令和8年分】の見方と計算方法

賞与の所得税は、「前月の社会保険料等控除後の給与」と「扶養親族等の数」で算出率の表から率を引き、(賞与−社会保険料等)に掛けて決まります。たとえば前月の給与(社会保険料等控除後)25万円・扶養親族等0人なら率は4.084%で、賞与50万円の所得税は17,420円、手取りは409,130円です。この記事は、会社に勤めていて賞与をもらう方向けに、令和8年分の甲欄の表と引き方をまとめました。

表の引き方と、計算の順

「給与所得者の扶養控除等申告書」を出している人は、甲欄を使います(No.2523)。計算の順は3つです。

  1. 前月の給与から、社会保険料等を引く
  2. 算出率の表の甲欄で、扶養親族等の数の列から、(1)の金額が当てはまる行を探し、「賞与の金額に乗ずべき率」を読む
  3. (賞与から社会保険料等を引いた金額)×(2)の率が、賞与から源泉徴収する税額

国税庁の具体例は、前月の給与(社会保険料等控除後)285,454円・賞与(社会保険料等控除後)389,558円・扶養親族等3人です。甲欄の扶養親族等3人の列で、285,454円が入る「181千円以上300千円未満」の行の率は2.042%。389,558円×2.042%=7,954円(1円未満切り捨て)が税額です。

決め手は前月の給与で、賞与の金額そのものでは率は変わりません。前月に残業が多かった月は、同じ賞与でも率が上がることがあります。

扶養親族等の数に足すもの

「扶養親族等」は源泉控除対象配偶者と源泉控除対象親族です。扶養控除等申告書に、本人が障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生に当てはまる旨の記載があるときは、当てはまるごとに1人を加えます(算出率の表の備考2)。

令和8年分の算出率の表(甲欄)

扶養親族等0人と1人の表です。数字は「前月の社会保険料等控除後の給与等の金額」で、単位は千円です。「82未満」は82,000円未満、「94〜260未満」は94,000円以上260,000円未満を表します。

賞与に乗ずる率扶養親族等0人扶養親族等1人
0%82未満107未満
2.042%82〜94未満107〜250未満
4.084%94〜260未満250〜289未満
6.126%260〜309未満289〜346未満
8.168%309〜342未満346〜373未満
10.210%342〜372未満373〜401未満
12.252%372〜402未満401〜430未満
14.294%402〜433未満430〜463未満
16.336%433〜520未満463〜520未満
18.378%520〜605未満520〜621未満
20.420%605〜684未満621〜705未満
22.462%684〜715未満705〜739未満
24.504%715〜752未満739〜778未満
26.546%752〜795未満778〜821未満
28.588%795〜854未満821〜882未満
30.630%854〜922未満882〜952未満
32.672%922〜1,318未満952〜1,342未満
35.735%1,318〜1,521未満1,342〜1,526未満
38.798%1,521〜2,621未満1,526〜2,645未満
41.861%2,621〜3,495未満2,645〜3,527未満
45.945%3,495以上3,527以上

扶養親族等2人と3人の表です。

賞与に乗ずる率扶養親族等2人扶養親族等3人
0%143未満181未満
2.042%143〜276未満181〜300未満
4.084%276〜321未満300〜354未満
6.126%321〜377未満354〜405未満
8.168%377〜400未満405〜424未満
10.210%400〜426未満424〜452未満
12.252%426〜457未満452〜484未満
14.294%457〜492未満484〜517未満
16.336%492〜525未満517〜550未満
18.378%525〜636未満550〜651未満
20.420%636〜728未満651〜751未満
22.462%728〜764未満751〜788未満
24.504%764〜804未満788〜830未満
26.546%804〜848未満830〜876未満
28.588%848〜910未満876〜938未満
30.630%910〜983未満938〜1,013未満
32.672%983〜1,367未満1,013〜1,391未満
35.735%1,367〜1,526未満1,391〜1,538未満
38.798%1,526〜2,669未満1,538〜2,693未満
41.861%2,669〜3,559未満2,693〜3,590未満
45.945%3,559以上3,590以上

出典:国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和8年分)の甲欄(2026年10月2日確認)。4人以上の列と乙欄は、国税庁のPDF(15〜16ページ)、表計算ソフトで使うときはExcel版でご確認ください。

計算例:前月の給与と賞与額で、税額はいくらか

前月の給与(社会保険料等控除後)が25万円・扶養親族等0人のとき、率は4.084%です。賞与の額面ごとの所得税と手取りは次のとおりです。

賞与の額面所得税手取り
30万円10,452円245,478円
50万円17,420円409,130円
80万円27,872円654,608円
100万円34,840円818,260円

次に、同じ賞与50万円で、前月の給与(社会保険料等控除後)と扶養親族等の数を変えた例です。前月の給与が高いほど率が上がり、扶養親族等が多いと同じ前月の給与でも率が下がることがあります。

前月の給与扶養親族等0人扶養親族等2人
20万円17,420円(4.084%)8,710円(2.042%)
30万円26,130円(6.126%)17,420円(4.084%)
40万円52,260円(12.252%)43,550円(10.210%)
45万円69,681円(16.336%)52,260円(12.252%)

※表の数字は所得税の源泉徴収額です。社会保険料は協会けんぽ東京支部・40歳未満の前提で、賞与50万円なら73,450円(健康保険・厚生年金・雇用保険)。ボーナスの手取り計算機と同じ計算です。

前月の給与や扶養親族等の数、年齢を入れて自分の手取りを出したいときは、ボーナスの手取り計算機が使えます。年代別の平均的なボーナスで手取りがいくらになるかは、年代別のボーナスの平均にまとめています。

表を使わないとき(月額表)

次の場合は、算出率の表ではなく、給与の「月額表」を使って税額を計算します(No.2523、算出率の表の備考4)。

  • 前月に給与の支払がない(前月の給与が社会保険料等以下の場合も含みます)
  • 賞与(社会保険料等控除後)が、前月の給与(社会保険料等控除後)の10倍を超える

前月の給与が25万円なら、賞与(社会保険料等控除後)が250万円を超えるときです。計算の順は、国税庁の具体例(令和8年分)では次のとおりです。

場合計算税額
前月に給与がない(賞与769,300円・計算期間6か月・扶養0人)769,300円÷6=128,216円。月額表の税額1,300円×67,800円
10倍を超える(前月166,531円・賞与1,668,062円・計算期間6か月・扶養1人)1,668,062円÷6=278,010円。278,010円+166,531円=444,541円。月額表の税額16,100円から、166,531円の税額1,510円を引いて×687,540円

出典:国税庁 No.2523 賞与に対する源泉徴収(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月2日確認)。賞与の計算期間が6か月を超えるときは、6を12にして計算します。

月額表の税額は国税庁の「令和8年分 源泉徴収税額表」(1〜7ページ)で引きます。ボーナスの手取り計算機は、この場合は目安の表示にとどまります。

乙欄の率

扶養控除等申告書を出していない人は、乙欄を使います。乙欄は扶養親族等の数では分かれず、前月の社会保険料等控除後の給与等の金額で次の5段階です。

前月の社会保険料等控除後の給与等賞与に乗ずる率
224千円未満10.210%
224千円以上295千円未満20.420%
295千円以上527千円未満30.630%
527千円以上1,118千円未満38.798%
1,118千円以上45.945%

出典:国税庁「令和8年分 源泉徴収税額表」賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表の乙欄(2026年10月2日確認)。「従たる給与についての扶養控除等申告書」を出している人も乙欄の扱いです。

よくある質問

Q. 令和8年分の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」は、どこで見られますか?

A. 国税庁の「令和8年分 源泉徴収税額表」のページに、算出率の表(15〜16ページ)のPDFとExcelが載っています。この記事の表は、そのPDFの甲欄から扶養親族等0〜3人の分を転記したものです。4人以上と乙欄の全体は、PDFでご確認ください。

Q. 「前月の給与」は、額面ですか?

A. 額面ではありません。前月中の給与等の金額から、その給与から控除される社会保険料等を引いた金額です。「社会保険料等」は、所得税法第74条第2項の社会保険料と第75条第2項の小規模企業共済等掛金をいいます(算出率の表の注)。

Q. 表の率に、復興特別所得税は含まれていますか?

A. 国税庁の令和8年分の源泉徴収税額表は、所得税と復興特別所得税を併せて源泉徴収する際に使うものとされています。No.2523の具体例も、賞与(社会保険料等控除後)に表の率を掛けて、1円未満を切り捨てた額をそのまま税額としています。

Q. 扶養親族等の数には、何が入りますか?

A. 表の「扶養親族等」は、源泉控除対象配偶者と源泉控除対象親族です。扶養控除等申告書に、本人が障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生に当てはまる旨の記載があるときは、当てはまるごとに1人を加えます。同一生計配偶者や扶養親族に障害者または同居特別障害者がいる旨の記載があるときも、当てはまるごとに1人を加えます(算出率の表の備考2)。

Q. 前月に給与がないときや、賞与が前月給与の10倍を超えるときは?

A. 算出率の表は使わず、月額表を使って計算します。賞与(社会保険料等控除後)を6(計算期間が6か月を超えるときは12)で割り、月額表に当てはめて税額を出す方法です(No.2523、算出率の表の備考4)。

Q. 乙欄は、どんなときに使いますか?

A. 「給与所得者の扶養控除等申告書」を出していないときは乙欄を使います(No.2523)。乙欄は扶養親族等の数では分かれず、前月の社会保険料等控除後の給与等の金額で5段階です。「従たる給与についての扶養控除等申告書」を出している人も、乙欄の扱いです。

Q. 令和9年分以後や、令和7年分以前にも、この表は使えますか?

A. 使えません。国税庁は、令和7年分以前の給与等の税額には令和8年分の税額表を使わないよう案内しています。また、No.2523は、令和9年分以後の算出率の表や月額表は改正されているとしています。

参考・出典

※税額や適用の判断は、個々の状況によって異なります。具体的な取り扱いは勤務先の給与担当、所轄の税務署または税理士等の専門家にご確認ください。

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