青色申告で出す書類は何か

青色申告で税務署に出すのは、確定申告書(第一表・第二表)と青色申告決算書です。 65万円の控除を受けるなら、さらに e-Tax で出すか、優良な電子帳簿で保存する必要があります。 提出する書類、添付・提示する書類、保存する帳簿を、国税庁の原文に沿って一覧にしました。

先に結論

税務署に提出する書類

用紙は国税庁のサイトに様式があります。確定申告書等作成コーナーでは、画面の案内に沿って金額を入力すると、必要な付表や明細書も自動で作られます(国税庁 No.2020)。

書類入手先誰が要る
確定申告書(第一表・第二表)国税庁のサイト・確定申告書等作成コーナー全員
青色申告決算書(一般用)国税庁のサイトの様式青色申告で事業所得がある人
青色申告決算書(不動産所得用)国税庁のサイトの様式不動産所得だけの人
青色申告承認申請書税務署・国税庁のサイト青色申告を始める最初の年
優良な電子帳簿の届出書税務署・国税庁のサイト電子帳簿保存で65万円控除を受ける人

青色申告承認申請書は、原則としてその年の3月15日までに出します。新規開業の場合は業務を開始した日から2か月以内です(国税庁 No.2070)。 出し方と期限の全体は開業届の出し方で解説しています。

青色申告決算書の4ページには何を書くか

一般用(令和5年分以降用)の様式の見出しから。数字の書き方は国税庁の「青色申告決算書(一般用)の書き方」にあります。

ページ書く内容控除との関係
1ページ損益計算書(売上・経費・所得金額)10万円でも添付が必要
2ページ月別の売上と仕入、給料賃金・地代家賃の内訳—
3ページ売上先の明細、減価償却費の計算—
4ページ貸借対照表(資産と負債)55万円・65万円で添付

経費の科目は個人事業主の経費一覧と家事按分に、パソコンなどの減価償却は減価償却費の計算機にあります。

控除額で、必要な書類と申告方法はどう変わるか

国税庁「令和7年分 青色申告の決算の手引き(一般用)」の表から。

控除額記帳と添付申告・保存の方法
65万円複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を添付e-Tax で申告、または優良な電子帳簿で保存
55万円複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を添付期限内に申告
10万円簡易な記帳。損益計算書を添付期限内に申告

自分が65万円の要件を満たすかは青色申告特別控除65万円の条件診断で、 控除の金額が手取りにどう効くかは青色申告65万円控除の効果で確認できます。

申告書に添付・提示する書類

国税庁「令和7年分 確定申告の手引き 申告書に添付・提示する書類」から、個人事業主に関係するものを抜き出しました。

書類扱い要る人
青色申告決算書添付青色申告者(白色は収支内訳書)
マイナンバーカードの写し(表・裏)添付または提示申告する本人
国民年金保険料の控除証明書添付または提示社会保険料控除を受ける人
小規模企業共済の掛金の証明書添付または提示掛金控除を受ける人
生命保険料・地震保険料の証明書添付または提示それぞれの控除を受ける人

マイナンバーカードがない場合は、番号確認書類(住民票の写しなど)と身元確認書類(運転免許証・パスポートなど)を1つずつ、添付か提示します。 配偶者や扶養親族、事業専従者の本人確認書類は不要です。 青色申告書を提出する方は、一定の場合に番号確認書類の写しの添付又は提示を省略できます。ただし還付申告などは対象外です。

源泉徴収票は、申告書については添付又は提示が不要とされています。税務署等で申告書を作成するときは持参するよう案内されています。

e-Tax で出す場合は何が違うか

  • 65万円の控除は、e-Tax で確定申告書と青色申告決算書などを送信することで要件の1つを満たせます(国税庁 No.2072)。 確定申告書・貸借対照表・損益計算書などをイメージデータで送信することはできません。
  • e-Tax で確定申告書を提出する方は、一定の書類について、提出や提示に代えて記載内容を入力して送信できます。 この場合、税務署長は原則として法定申告期限から5年間、確認のために書類の提出や提示を求めることができます。応じないと、提出したことにならないとされています。
  • e-Tax を使わずに65万円にする道もあります。仕訳帳と総勘定元帳を優良な電子帳簿の要件で電子保存し、確定申告期限までに届出書を出す方法です。 令和4年分以後の適用には届出書が必要です。すでに電子帳簿保存の要件を満たして65万円控除を受けていた方が、引き続き満たしている場合は不要です(国税庁 No.2072)。

保存する帳簿と書類は、何をいつまで残すか

国税庁 No.2070 は、青色申告の記帳を、年末に貸借対照表と損益計算書を作れる正規の簿記が原則としたうえで、 現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳のような帳簿を備え付けた簡易な記帳でもよいとしています。 これらの帳簿と書類は原則として7年間、書類によっては5年間保存します。

保存するもの例保存期間
帳簿・棚卸表仕訳帳・総勘定元帳、または現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳原則7年
請求書などの書類請求書・見積書・納品書・送り状5年

保存場所は住所地や事務所・事業所の所在地です(国税庁「令和7年分 青色申告の決算の手引き」)。 自分で最初からパソコンで作った帳簿(仕訳帳など)は電子データのまま保存でき、取引先から受け取った紙の領収書・請求書などはスキャナ保存もできます。 請求書・領収書を電子データでやりとりした場合は、その電子データを保存しなければなりません。 白色申告でも記帳と保存は必要です(保存期間の表は経費一覧のページにあります)。

よくある質問

青色申告決算書は何枚ありますか。

一般用の青色申告決算書は4ページです(国税庁の様式で確認)。1ページ目が損益計算書、2ページ目が月別の売上・仕入と給料賃金・地代家賃の内訳、3ページ目が売上先の明細と減価償却費の計算、4ページ目が貸借対照表です。不動産所得だけの方は不動産所得用の様式を使います。

領収書や請求書は申告のときに提出しますか。

国税庁の手引きが挙げている添付・提示書類に、事業の領収書や請求書は入っていません。経費は青色申告決算書に集計して書き、領収書・請求書などの原始記録は手元に保存します。保存期間は原則7年、請求書・見積書・納品書・送り状などは5年です(国税庁 No.2070)。

源泉徴収票は申告書に添付しますか。

国税庁の手引きでは、申告書については源泉徴収票等の添付又は提示は不要とされています。ただし税務署等で申告書を作成する場合は持参するよう案内されています。申告書に源泉徴収税額などを書き写すので、手元には置いておきます。

青色申告承認申請書を出していなくても、青色申告決算書は使えますか。

青色申告は承認を受けた方が使う制度です。新たに青色申告をする場合は、原則としてその年の3月15日までに青色申告承認申請書を税務署に出します。1月16日以後に新規開業した場合は、業務を開始した日から2か月以内です(国税庁 No.2070)。承認を受けていない年は、白色申告として収支内訳書を添付します。

出典

※必要な書類は、所得の種類や控除の内容、申告の方法によって異なります。個別の判断は税務署または税理士等の専門家にご確認ください。